HOME > 成績UPの鉄則 > アーカイブ > 子どもと向き合う: 2024年5月

成績UPの鉄則 子どもと向き合う: 2024年5月

英語学習の現状

みなさん、こんにちは。塾長の小関です。
今回は「今の英語学習事情」をお伝えします。
 
まず、簡単に今日の内容をまとめると、
「中学、高校の英語、めっちゃむずかしくなってますよ!!!」
「もしかしたら想像以上にしんどい状況かもしれないですよ!」
ということをお伝えできればと思います。
 
「英語って実際に始まるのは中1でしょ?中1から頑張り始めればいいんじゃない?」
というお考え、大変失礼ながら言わせていただくと、ちょっと、いえ、かなり甘いです!!!
 
今の英語の学習環境がどうなっているのかをしっかりとお伝えしたいと思います。
 
英語は今、小学校3年生から始まりはしますが、最初の2年間は『英語に親しむのが目的』という感じです。
そして5年生から国語や算数と同じ『科目』として英語を学びます。
 
が、実際のところ、子どもたちは英語をどこまで学んでいるんでしょう?
 
そのあたりは小学校の担任の先生、教頭先生、校長先生の考え方次第になっているのかな、と思います。
一般的に、小学校では文法などは教えないため、
フレーズとして聞いたことがある、何となくいえる、
という学習が主になっていると思います。
 
ですので、5年生から科目化していますが、
実際のところ「引き続き、英語を楽しむ、親しむ」がメインになっているかな、というのが私の認識です。
 
念のためお伝えしておきますが、
まずは学校や先生によってそのあたりの考え方は異なるということ、
そして、私としては小学校で英語の楽しさや親しさを教えてくれることはとても
子どもたちにとって有意義なことですので、今の小学校の英語教育の在り方はとても良い環境だと思っています。

「そうそう!子どもたちが楽しんでいるんだったらいいんじゃない?」とも思うのですが、
でもですね、今の英語教育の問題点はここからです。
 
では中学の英語はどうなっているんでしょう?
 
今、中学校の英語のカリキュラムは、
「あなたたち、小学校で2年間、英語学んできましたよね?それを踏まえて授業をスタートしますね!」
という立ち位置です。

これは、学校の先生がそう言う考え、なのではなく、
教科書の内容がもうすでにそうなってしまっています。
 
以前でしたら、中1の1年かけてじっくり学んでいた内容が
今、そんなの中1の前半でほとんど確認を終えてしまいます。
 
中1の最初の英語のテストは、
アルファベットがかけて、教科書の英単語がちょろっと書けて、
Good morning と Thank youがかければ100点をとれる、というのはもう完全に昔話で、
今の中1英語は随分と難しくなりました。
 
え?じゃあ中1でそのレベルって中2中3は?
私の率直な感想は「うわ!!ムズ!」です。
中3の教科書は、後半の方なんてもはや高校生の内容と遜色ないくらいハイレベルです。
仮定法、現在完了進行形、
ちょっと前まで高校生が学んでいた文法を中学3年生が学ぶようになっています。
 
ちなみに英単語ベースで言うと、
中学生は1200語程度だったのが今、1600~1800語増えています。
約1.5倍、ハードになっているんですね。
学ぶペースも、1.5倍速、とまではいきませんが、学ぶ量が増えている分、
随分と進みが早く、そして内容も難しくなっています。
 
「いや、そもそもそんなに小学校の授業ってハードになってるの?ウチの子、そんなに大変そうにはしてないけど…」

それが今の最大の落とし穴だと思っています。
授業はハードにはなっていない学校がほとんどです。
しかし、教科書上は間違いなく難しくなってしまっています。
そして中学に入ったときに、そのギャップに直面してしまうのです。

だから、最初でついていけなくなってしまうと、追いつくのがとにかく大変です!
ついていけないなら復習をしなければいけない、でも学校はどんどんどんどん新しい内容へと進みます。
しかも、私たち親世代のときよりずっと早いペースで!
 
ここから頑張る!が不可能とは言いませんが、部活もありますし、友達とも遊びたい年頃。
それに、今回はお伝えしませんが、実は理科や数学も随分と内容が分厚くなっていますので、
そちらの勉強も決して楽な状況ではないんです。
 
 
なので、一度遅れをとってしまうと、挽回できないわけではないですが、
何かしら楽しみを我慢して復習していかないといけないかもしれないですね…
 
つまり、何が問題かというと、小学校の英語教育と中学校の英語教育のギャップが、
ものすごく大きくなってしまっているんですよね!

小学英語が大切にしているもの、中学英語が大切にしているものの、
それぞれ目的があるのですが、
それらがうまく連携できていない現状が問題だと思っています。
 
その結果、以前は英語は中学になってから、が一般的でしたが、
もうそうは言えない状況になってしまっています。
 
 
えー!じゃあ高校生の英語はどうなってるの!?
高校生の英語で気を付けるべきことは2つあります。

まず1つめ。難易度について。
難易度も上がっていますが、何より読む量がものすごく増えました!
例えば全員が受ける共通テスト。
以前に比べて、重箱の隅をつつくような細かな文法問題は減りましたが、
読む量がものすごく増えました。
 
自分で言うのもなんですが、私、結構英語は得意で読むのは早い方だと思いますが、
それでもほとんど時間残らなかったです。
特に2024年の共通テスト英語は難易度も更に高く、
「これ、受験生の20%くらいしか対応できてないんじゃない?」っていう印象です。

もう一つが、リスニングについて。
共通テストのリスニングですが、ホント難しいですよー!
すべてではないですが、1回しか読まれない問題もあります。
「リスニングって2回読んでくれるもんじゃないの!?」と思うかもしれませんが、
もうどんどん時代は変わっています。
留学して、海外の大学で講義を聞くことを想定してるんでしょうねー。
 
というわけで、今の中学生、高校生を取り巻く英語学習の環境、
ご理解いただけたでしょうか?
中学校に入ってから英語頑張ります、は、
私の感覚でいうと厳しいですが、8割がついていけないと思います。
 
繰り返しますが、もちろん挽回は可能です。
ただ、理科や数学も学ぶ量が増えており、その上部活動も頑張りたい!というのであれば
相当な覚悟が必要になってしまうかな、と思います。
 
ですので、ぜひ皆さんには、できれば小学4年生、
どんなに遅くても6年生くらいには英語を本格的にスタートして欲しいと思っています。
逆にあまりに早すぎると、今度は思考力の面での心配が出てきますので、
4年生くらいがちょうどよいんじゃないかな、と思っています。
 
じゃあ何を始めればいいの?
ってなるんですが、ここもまた問題なんです。
小学生向けの英語教育って、スクールごとに目的が若干異なります。
 
英会話なのか、英検取得なのか、英文法を教えるのか、コミュニケーションなのか。
一口に英語と言ってもいろんな目的、いろんなアプローチがあります。
 
ちょっと注意して欲しいのは、もうはっきり言ってしまいますが、
『英検に受かったからと言って、中学の英語のテストで好成績が取れるわけではない!」ということも覚えておいてください。
英検は記述をほとんど問わないため、英検5級、4級、3級くらいまでは、
あまり英語の文法を深く問われず、それよりも表現をたくさん覚えていくことで取得することができてしまいます。
 
ですので小学生で英検3級を持っているけど学校のテストは取れない、というのは、
実は塾業界ではあるある過ぎて話題にものぼりません。
 
というと、英検って無駄?って思うかもしれませんが、そんなことは無いんですよ!
英検を通して身につく力と、中学のテストや高校入試で問われる力が、
完全に一致しているわけではない、というだけです。
 
英検取得は、子供たちにとって、目標にもしやすいですし、
自信になりますからね!ぜひ挑戦して欲しいことの1つだと思っています。
話を戻しますが、英語の学び方、いろんなアプローチがあります。
ですので、目的に合わせた英語の学び方をして欲しいと思います。
 
ここで宣伝になってしまうのですが、
当塾ではE学というオンラインでの英語学習カリキュラムがあります。
 
これ、ほぼすべて僕が作りました!
超大変でしたが、内容はとても良いものになっていると思います。
ご自宅で、英文法、英語表現、文章読解を深く学べる内容になっています。

毎週の宿題に関しても、当塾の専任の講師が一人ひとりに丁寧に解説をしています。 
興味のある方はぜひ、4週間の無料体験をお試しください!
 
というわけで今日の内容をまとめます。
 
まず何より、英語は今、ものすごく難しくなっています。
 
そのため、小学4年生を目処に本格的に英語学習をスタートして欲しいです。
中学に入ってから頑張る、は8割がついていけないと思います。
 
ぜひとも、目標に合わせた学習を4年生くらいになったらスタートさせて欲しいなと思います。

1

« 子どもと向き合う: 2024年3月 | メインページ | アーカイブ | 子どもと向き合う: 2024年6月 »

このページのトップへ